自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
また今日も銀は3時間目の授業の途中に来た。
休み時間になって二人で、いつもの空き教室に行く。
銀の顔……疲れてんな。
「お疲れさん。最近、中途半端な時間に来るね」
「ほとんど、ありすんちに行ってるからな。ほぼ俺が居候状態」
「ありすちゃんの親は?」
「ありすの母さんは肯定的で、俺にかなり良くしてくれる。父さんが…な」
苦笑して濁す。
やっぱ彼女のお父さんって難関だよな、マジ。
それに状況が状況だ。
認めてもらえなくて当然。
「悪阻ひどくてさ……朝起きてから夜寝るまでずっと。尚更、側にいてやりたいんだよ…」
「女の子って大変だよな……。俺らって無力だ」
「ほんとだよ。だからさ、今俺思ってることあってさ」
「おう。なんだ?」
「………学校辞めるわ」
言うと思った。
今の状況で続けるのはキツイ。
やっぱりそうなるか……。