自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
バイトってもっと大変で、ツライものだと思ってた。
でも俺の理想と遥かにかけ離れてて、バイトって案外楽しい!
蘭子に会える時間は減ったけどな。
ただ、俺の場合メンズショップの店員なのに女性のお客さんが異常に多い。
みんな口揃えておんなじこと言うんだ。
「彼氏にプレゼントしたいんだけど〜何が良いかなっ?」
「それなら、ちょっと個性的なTシャツとか…」
「君めっちゃカッコ良くない?え〜いくつ♪」
「17です!」
「まだ未成年か〜……残念!」
おいおい、未成年じゃなかったら何しようとした!?
若干、身震い。
働くことの大変さ以前に、大人の女性の怖さを知った……。
もう一つのパターンはこれ。
働いて日数経ってないけど、これがもう4回目。
「お兄さんなかなかのイケメンだね〜……。どっか事務所入ってる?」
「いや、入ってないです」
「それなら!良かったらウチの芸能事務所来ない?」
「芸能界に興味ないので……ごめんなさい!」
スカウトがしつこい。
いっつも俺が必死に頭下げて帰ってもらってる。