自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
ほんとに命ってすごい。
こんなにも人を幸せに出来るんだ……。
「蘭子ちゃん」
「んー?」
「ごめんね……みんなに迷惑かけて。働きたいけど、銀くんがどうしもダメって言うの」
「ありすは今、母親になることに集中してれば良いの。それだけ」
迷惑なんかじゃない。
むしろ、頼ってくれるの嬉しかったから。
だから今みんなで協力して頑張ってるんだよ。
「ありがとう……。幸せ者だねっ」
「悩んでる暇があるなら、体冷やさないように努力しなさい」
「はーいっ」
もう少しであたし達は高校3年。
ありすがいないのは寂しいけど、ちゃんと学校通って卒業するから。
あ……卒業する時にはもう赤ちゃん産まれてるんだ。
だって、7月に出産予定だからね。
なんか不思議ー………。
「そうだ!何か飲み物取って来るね」
「いいよ。すぐ帰るし」
「帰っちゃうの〜?もう少し、お話してようよ!」
「あとは旦那に構ってもらいなさい」
「も、もう!蘭子ちゃんったら…!」
元気そうであたしは一安心。