自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー



お互いにバイトのシフトが違うから、諒哉と一緒には帰れない。


一人で歩く道ってこんなに心細くて寂しかったっけ?



一匹狼が当たり前だったのに、いつの間にか一人が寂しくなってる。


クラスで一人でいるのも普通だった。


なのに、ありすといるのが当たり前になってから今はすごく寂しい。


そんなあたしの表情を汲み取って、諒哉は頻繁に側にいてくれるんだと思うし。



一人って心細い。



「……ありすと音瀬の新居行ってみるか…」


諒哉が送ってくれた住所を頼りに、行ってみよう。


最寄り駅から電車を乗り継いで二駅。


わりと駅から近いアパートみたいだ。



「ここかな?」


白色の新しめな小さなアパート。


音瀬が頑張った結果だね、これ。


101号室ったらすぐ一階だ。



あたしはそっとチャイムを押した。


ーピンポーン………



ガチャッとドアが開いた先には、びっくりした顔のありす。


あ、連絡入れるの忘れてたもん。


< 292 / 324 >

この作品をシェア

pagetop