自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
「ごめん。いきなり。諒哉から住所聞いてたから遊びに来ちゃった」
「全然大丈夫!でも、まだ散らかってるの〜!」
苦笑したありすに着いて行くと、入ってすぐに広がる6畳ほどのリビング。
引っ越したばかりのせいで、まだ段ボールが多い。
「いいね。ここまだ新しいでしょ?」
「築5年ぐらいかなっ?産婦人科に近いからって銀くんが!」
「そうゆうこと……。だから、あえて一階なんだ」
「うん!階段は危ないからダメって。厳しいよね〜」
ありすは困った顔をする。
それだけ、音瀬にありすも赤ちゃんも大切にされてるんだよ。
幸せなことだって。
まだ何もないリビングに座ったあたしの隣に、ありすもゆっくりと座りあたしの顔を覗き込む。
「学校で悩み事とかない?困ってることとか!」
「ないよ。あー…でも、ありすいなくてクソつまんない」
「もう!蘭子ちゃん好きだよー♪」
あたしも、唯一の女友達のありすが大好きだ。