自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー



病院に電話して産婦人科に繋げてもらっても、やっぱり言われることが同じらしい。


陣痛の時間の間隔がなんちゃらで。


こんなにも病院行けないもんなんだ。


「今日、音瀬何時に帰って来るの?」

「9時頃だと思うー。あ、でも産まれそうになったら早退して来てくれるって!」

「良かったじゃん」

「うん!蘭子ちゃんもいるし、銀くんもいる。心強いよね〜……痛い」

「やっぱ痛いんだ……」


もちろん、あたしは妊娠したことないから出産のツラさは分からない。


けど、いずれかは経験するんだろうな〜………。


痛いのヤダ。



うずくまるありすの横に座って、腰の辺りを撫でてあげる。


少しでも痛みが和らぐように。


「ツライ〜……痛いー」

「頑張って。もう少しで病院行けるはずだから」

「頑張るー……みんなが協力してくれたから頑張れるっ」

「うん。……可愛い指輪だね」


ありすの左薬指に付いてるピンクのハートが付いた指輪。


可愛らしい。


「銀くんからの結婚指輪♪」


楽しそうに話す。


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