自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
俺が腕を掴んで離さなかったら、びっくりした顔でまた座った。
俺が腕を離すと、何か言いたげな蘭子は逆に俺の腕をぐっと掴んで俯く。
「なしたの?蘭子ちゃん」
「あたし……寂しくて…。バカみたいでしょ?笑っていいよ」
「笑わないよ。何が寂しくて、蘭子を悲しくさせるの?」
「……諒哉と離れるのヤダ。あたし一人でやってける自信ない…」
俯いたままの蘭子をぎゅっと抱きしめて、背中を撫でると少し肩を震わせた。
俺がいなくても蘭子は大丈夫。
なんだかんだ言って、お前は人から好かれるよ。
「会えないわけじゃないから。いつでも会えるっつーの!」
「諒哉会ってくれる?」
「当たり前!大丈夫!安心して試験受けて来い!」
「……ありがとう」
俺も卒業する前には、シフト増やして本格的に仕事しよう。
冬休み当たりには、バリバリ働いてたいし!