自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
次の日、一人の帰り道でまた前と同じ車が停まってた。
乗るのは、鬼田くんといつもより笑ってる桜井諒哉。
これで2日連続口聞いてない。
なんでいきなり来なくなるのか不明だし。
………これじゃあ、期待してるみたいでバカバカしい。
「あ、引地だ」
「……音瀬かよ」
「諒哉じゃなくて残念だったな」
「好きでもなんでもないってば。アイツらと仲間外れ?」
「ちげーよ。俺は忙しいから」
ちょっと何、このさりげなく一緒に帰る感じ………。
桜井諒哉の次は音瀬銀ですか?
平和な毎日を送ってるあたしをそっとしといてほしいわ………。
「諒哉に振り回されて大変だな」
「ほんと嫌気」
「でも諒哉があんなに人を好きになることってねぇからさ」
「なんだっけ、真夕美さん?あの人は?」
「あー……あの人は、結婚したしな」
ふーん……結婚したから諦めた感じ?
そりゃ、桜井諒哉もツライ恋したもんだね。
……あたしには無関係なんだから。