自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
当たって砕け散るつもり
【諒哉side】
2週間の停学期間。
今日で停学終了の俺は、久しぶりに朝早く起きて髪をセットして学校行く準備。
あー……もう、なんで俺こんなにピアス空けたんだろ…。
こんなに数入れんのめんどくさ!
緩くネクタイを結んで、家を出れば待ち合わせの駅でもう大地と銀の姿。
「あ、はよー!諒哉!おせぇよバカ」
「ははっ……ごめーん…」
「早く行くぞ」
「ん」
テキトーに言った銀に返事して、いつもと変わらない日常。
いっつも俺らは少しでも揉め事あっても引っ張んない。
普段通りがいいじゃん?
電車に揺られながら、銀は俺に言った。
「……側にいてやれよ。絶対」
すぐ分かったっつーの。
蘭子ちゃんのこと。
「当たり前。俺以外に蘭子ちゃんに釣り合う男いねぇもん!」
「その威勢の良さムカツク」
「おいおい!また二人でケンカして、退学は止めてくれよな~」
片手でスマホをいじりながら、大地が笑う。
銀とケンカなんてもう絶対しない。