自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー



放課後、自転車置き場に停められてた諒哉のバイク。


3台並んで置いてあるところから多分、音瀬と鬼田もバイクってことね。



手慣れた感じでバイクを出してあたしにヘルメットをポンッと被せる。


「蘭子ってバイク初めて?」

「初めて。ヘルメットもよく分かんない」

「そっか。危ないから、俺のお腹にぎゅーってしがみつけよ」


あたしの腕をぎゅっと掴んで、自分のお腹へと持ってく。


諒哉って細いのに、意外に腹筋固い……。


言われた通り、ぎゅっと抱きつくかたちで背中にしがみついた。



「ははっ!なんか、超幸せ。彼女とバイクで海デートとか!」

「そう?……ってか、アンタはヘルメット被んないの?」

「俺はいいの。心配なのは蘭子だからな!それに金髪目立つのに隠したら勿体ない!」

「あっそ」


冷たくあしらえば、苦笑気味にエンジンをふかした。


うるさい音を立ててバイクが走り出す。


暑いけど風が気持ちいい………。


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