自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
だけど慣れない速さに少しだけ恐くて、目を瞑りぎゅっとアイツの背中に抱きついた。
あたしの仕草に気付いたのか、信号待ちで振り向いてくれる。
「大丈夫?恐い?」
「ううん、大丈夫。恐くない」
「もう少しで着くからな。ほら、見えて来てるしょ!」
諒哉が指差す方を見ると、太陽が反射してキラキラ輝く海。
キレイ………。
海の側にある駐車場にバイクを停めて、諒哉に手を引っ張られて走る。
道を抜ければ目の前に広がる海。
遊んでる人も数人いる。
うわぁ………まさに夏。
「暑いなぁ~!泳ぎてー!」
「水、入りたいかも」
「入っちゃう!?靴脱げばすぐ入れんじゃん!」
「はぁ?」
靴を脱いで、制服のズボンを織って諒哉は海に入ってく。
あたしも足だけなら……。
「入る?おいで、蘭子!」
「手離すなよ!離したらキレる!」
「分かったってば!」
足首まで海に入ると、ひんやり体を冷ましてく。
気持ちいい。