自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
夏休みを1週間後に控えた学校。
もちろん、最近の俺は蘭子の顔見るために学校行ってるようなモンだから授業はサボり。
ホコリだらけのボロい空き教室で、銀と大地と3人で過ごす午前中。
「あれ~?火点かない……。諒哉!ライター貸して!」
「ん。大地最近吸い過ぎじゃね?」
「そんなことねぇと思うんだけどなぁ~」
慣れた手付きで、カチッとタバコの先に火を着けた。
俺と大地がタバコを吸ってたら、銀がダルそうな顔で窓を開ける。
そいえば銀って最近、タバコ吸わないような………。
ま、俺も最近は吸ってなかったけど。
「銀たんてタバコ吸わないね。無いなら俺のあげるよ」
「大地と違って禁煙中」
「なんで!?走るのツラくなったから?」
「それも一理あるけど……匂い嫌がるヤツいるから」
匂い嫌がるヤツ?
銀は一人っ子で兄弟いねぇじゃん……。
あ、もしかして!?
「「彼女!!?」」
大地と重なった俺の声。
「ちげーよ。バカコンビ」
怪しいな……。