自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
やめてやる!
………って決意したものの、まだ未開封のタバコが一箱。
捨てるのも勿体ないよな……。
「諒哉。やめるんじゃないの?」
「ごめん!この一箱吸い終わったら!そしたら絶対やめる!」
「ダメったらダメ。匂いだけで言ってるんじゃないんだから……」
「へ?」
匂いが嫌なんじゃねぇの?
だったら、この一箱吸い終わるまで蘭子に我慢してもらえば………
呆れた表情で、珍しく蘭子から俺の腕にぎゅっと抱きついた。
「……体の心配だってしてんの。未成年から吸ってたらダメ…」
「蘭子……。ん、やめる。ありがと」
「か、勘違いしないでよねっ……。別にアンタの体なんて知らないし!」
「素直じゃないなぁ~!」
「うるさいバカ!」
せっかく俺の可愛い彼女が心配してくれてるから、最後の一箱とか関係ない。
やーめた。
「蘭子。ちょっと着いて来てくんね?」
「う、うん……いいけど」
こうなったら完全にやめる。