自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
どうせ後ろにいて顔見えてないんだから、言っちゃえ。
切ないことに諒哉からの反応はナシ。
そもそも“嫉妬した”なんて簡単に言う女って重たいか……。
嫌われるのは………ヤダ。
「諒哉……」
「ご、ごめん……。すっげー嬉しかった」
「え?」
「まさか蘭子が妬いてくれるとは思わなくて……。嬉しすぎて動揺してる!」
苦しいほどに腕の力が強くなる。
いつの間にか、こんなに諒哉のこと好きになってた。
自分でもびっくりくらいね。
あたしは諒哉の腕からスルリと抜けて、正面から抱きついた。
「蘭子、積極的~♪」
「うっさい。黙れ」
「安心しな。俺はこれからもずっと蘭子だけ。蘭子以外の女に興味ねぇから」
「嘘ついたらキレる」
「嘘つかねぇよ」
こんなに人を好きになったのは初めて……かも。
この真夏ですごく暑いのに、諒哉から離れたくない。