自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
天真爛漫で笑顔な俺の裏
【諒哉side】
金髪に、ピアスに、着崩した制服って聞けばこわーいヤンキーを想像するだろ?
厳つい顔して、肩で風切って歩いてるような。
でも俺は違う。
見た目はそんなだけど、基本的にいっつも笑ってるし仲間からは『天真爛漫』なんて言われてたり!
笑ってればなんとかなる。
それが俺のモットーなわけだし。
今日も俺は教室で、笑顔で女の子達と話して過ごしてる。
そんな俺を見兼ねて話しかけてくる男。
「そろそろトップとしての自覚持て」
「厳しいこと言わないでよ~。銀たん」
「ふざけんな」
バシッと頭を一発叩いてきたのは、小学校からの同級生で仲間の音瀬銀(オトセ ギン)。
サラッとした黒髪の前髪に入ってる一筋の金メッシュが特徴的。
俺と真逆で無愛想でクールって感じ。
あ、悪いヤツじゃねぇよ?
ほんとは優しくて仲間想いないいヤツ!
「はぁ~……。正直、諒哉はまだトップとして知名度が低い。いつ覆させれてもおかしくない」
「そうだなぁ。うん……銀の言う通り」
「自覚持てよ。いい加減」
「分かってるっつーの」
自覚って、なんなんだ?
元々、この高校で調子に乗るために天下取ったわけじゃない。
そこが勘違いされてるよな。