自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
あたしを後ろから抱きしめて座る諒哉。
この真夏なのによく暑がらないで抱きつく……感心。
だけど無性に諒哉の側って安心する………。
なんだか眠たくなってきた……。
「いいよ。寝ても」
「寝ないし……」
「可愛いっ!俺と少しでも一緒にいたいから、寝るの我慢するなんて!」
「うっさい。おやすみ」
「ん。おやすみ~」
あたしの頬に軽くリップ音が響く。
こんなことされたら、眠れるわけないじゃん。
諒哉ってあたしをドキドキさせる天才?
それとも単なるバカ?
「どうしたの?寝れない?」
「別に。そんなに早く寝れない」
「実は内心ドキドキしてヤバイ、とか?寝てる間に襲っちゃうかもよ~」
「マジうざい。寝かせろ」
「口悪いお姫様だこと」
苦笑気味にあたしの頭をポンポン叩く。
お姫様って………
諒哉の言葉ひとつひとつに翻弄されるあたしってバカみたい。
あたしはゆっくり目を閉じて、諒哉に寄り掛かった。