自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー



腕の中の違和感で目が覚めた。


部屋の中はオレンジ色でもう陽が傾いてる。


蘭子がいない!?


と、思ったらふらりと立ち上がって部屋から出て行こうとくるアイツ。


「蘭子……」

「もう帰るわ。お邪魔しました」

「待てよ!送ってく!」

「秋哉がいるでしょうが」

「それもそうだな……」



結局、寝起きでふらふらな蘭子を玄関まで見送る。


低血圧か!ってほど、ふらふらで不安なんですけど!


あんまりしつこく言ったら怒られそうだから、あえて黙っとく。


「じゃあな。蘭子。変なヤツに着いてっちゃダメだかんな!」

「あたし小学生じゃないし……」

「可愛いから心配するわ!」

「それはどーも」


冷たくされるのは、もう慣れてますー。



休み明けまで多分会えないんだろう。


はぁー………蘭子に会えないのツライよ!


ツラすぎるよ!?


夏休みが早く終われ…なんて願うのは、生まれて初めて。


それだけ、俺は蘭子にどっぷりハマったっつーことだ。


< 92 / 324 >

この作品をシェア

pagetop