自由人女子に一目惚れした天真爛漫ヤンキー
腕の中の違和感で目が覚めた。
部屋の中はオレンジ色でもう陽が傾いてる。
蘭子がいない!?
と、思ったらふらりと立ち上がって部屋から出て行こうとくるアイツ。
「蘭子……」
「もう帰るわ。お邪魔しました」
「待てよ!送ってく!」
「秋哉がいるでしょうが」
「それもそうだな……」
結局、寝起きでふらふらな蘭子を玄関まで見送る。
低血圧か!ってほど、ふらふらで不安なんですけど!
あんまりしつこく言ったら怒られそうだから、あえて黙っとく。
「じゃあな。蘭子。変なヤツに着いてっちゃダメだかんな!」
「あたし小学生じゃないし……」
「可愛いから心配するわ!」
「それはどーも」
冷たくされるのは、もう慣れてますー。
休み明けまで多分会えないんだろう。
はぁー………蘭子に会えないのツライよ!
ツラすぎるよ!?
夏休みが早く終われ…なんて願うのは、生まれて初めて。
それだけ、俺は蘭子にどっぷりハマったっつーことだ。