女装趣味とヘタレと同級生
変わらない思い
部室から出て部員の元に向かうと、きーちゃんと悠が仲良く離している。
きーちゃんはバスケ部のエース、悠は部員のチェック担当のマネージャー。
話をすることだって当たり前。
だけど、そんな二人を見ていると胸の奥がチクリと痛む。
痛む胸に気付かないフリをしてスポドリを配る。
「はい、きーちゃん」
「ありがとう」
二人の邪魔をしない程度に素早く渡しその場から立ち去る。
この時、悠が見ていることに気づかないで。