女装趣味とヘタレと同級生


部室に戻り掃除をする。

毎日しても運動部の部室は汚い。

換気のために窓を開けてゴミを捨てる。

掃いて拭いてを繰り返しやっと一段落つく。

する事が無くなるとさっきの後景が思い浮かんだ。

----今頃二人は仲良く離してるんだろうな。

ぎゅうっと胸のあたりを押さえてそんな事を思う。

はあっと溜め息を付くと同時に部室の扉が開いた。


「美夜ちゃん」

「悠ちゃん?」


どうしたの?と続けようとしたが、声にはならなかった。

代わりにじんじんと右頬が熱くなる。


「最近北見くんの元気がないのアナタの所為でしょ」


声を荒らげながら睨みつけてくる悠。

その姿を見ながらあたしは痛む頬を手で覆う。


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