遠恋
顔も光希に似ているこの男。
声まで似ている。
優しくて、低くて、甘くて、男らしくて...
「聞いてんの?お前が友姫?」
『...そうだけど、なに?』
「ふーん。俺のことわかんねぇの?」
『し、知りませんけどっ...??』
すると、大きなため息をついて
頭をかいていた。
「二日酔い...だりぃー..」
そう呟いてベットから立ち上がり
洗面台へ向かって行ってしまった。
唖然としてる私を、真凛が叩く。
「ねぇ、いまどうゆう状況!!??」
『わ、わかんないよお...』
光希に会えた気がして...
光希に名前を呼ばれた気がして...
ただ戸惑いながら涙を流していた。
忘れられない愛しい人と
顔が似ていて、声も似ていて.....
心がキュッとなる
.......