遠恋



『ちぇー、ケチ!』



なんていってほっぺを膨らます友姫。

こいつはみててあきない。





ーーーガシッ





俺の腕を力強くだれかが掴んだ。

見てみるとそれは光希だった。



俺を立たせて耳元でささやく。




“ちょっと来いよ”




冷たい声で俺を睨みながら手を放した。

ドアをあけて先に出ていく光希。



先生がなんか言っていたが

俺は気にせず光希についていった。






「なんだよ、いきなり」



誰も通らない階段のところで俺は光希に話し

かけてみた。




『お前友姫のこと好きなのか?』





は?なにいってんだ、こいつ。

いつ俺が友姫のことすきとかいったわけ?


俺は開いた口がふさがらなかった。




「好きじゃねーよ」



『........んな』



「は?」




光希は階段に座りながら

手を力強く握りしめて下をむいていた。






『だったら友姫にさわんな』





きっと幼馴染みの俺だから

こいつは、手をだせなかったのかもしれない。



握りしめたては爪がくいこみ

血がながれていた。



俺はこんな光希の顔を始めてみた。

嫉妬したんだな。


俺がおでこを人差し指で押したから。





「わかった、友姫様にはもう触れません」



『ごめんな、こう』



「大丈夫、お前も本気なんだな」



『ああ、あいつのことなると余裕なくなる。

こうにまで嫉妬してた。』



「それだけ本気ってことだろ」



『そうだとしても俺格好悪いな』




そういいながら笑う光希は格好よくみえた。







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