遠恋




ピンポーン





「あ、光太郎からLINEきた」



『なんて?』



「とりあえず昼ごはんは外で自由に食べて

いいらしいから行こうだってさ」





そういって立ち上がる真凛。





『あー、なんかお腹空いてきたなあ』


「よし!とりあえずフロント行こ♪」





私は真凛の後に続いて歩く。


真凛が外えでてオートロックだからドアは

勝手にばたりと閉まった。






「おい」





そういって誰かが私の腕を掴んだ。





『へ?』





振り向いてみるとそこには...光希!

のそっくりさんがいた。






「お前に話があんだけど」





長身な彼は私を見下ろしている。


なんで!光太郎なんかの部屋にいることばれ

てたの?なんでここにいるの!?






「いまからお昼食べに行くから

友姫に話あるなら後にしてくれない?」






真凛はこの人の顔をじっとみつめた。







「わかった、俺が下まで送る」




「いいよ、自分たちで行けるから」




「ばかじゃねーの、なんかあったら遅いだろ

女なら少しは今の状況考えろ」







私と真凛は頭にハテナが浮かんだ。



何気なく回りを見渡すと、光太郎たちの部屋の

回数は全部青年会の男のひとばかり。




たくさんの男のひとが私と真凛に視線を

向けていた。





確かに私と真凛は夏だからって露出多めの

服を着ていた。




でもさすがに怖すぎるよ!


なにそのガン見!









「な?送るからさっさとエレベーター行くぞ」







そういって私たちのすこし前を歩く。





意外といい人そう...名前なんだろう。




そう思ったとき。







「お前誰だよ」






そこには光太郎がたっていた。





「いきなり誰っていわれてもな」


「そいつら勝手に連れ出すなよ」


「連れ出してねーし」






なんか険悪なムードになってきた。





『あっ..あのね光太郎、違うの!私たちが

外にでたら、この人がいて..たくさんの男の

ひとがいたから、下まで送ってくれるって

ゆってくれたの!別に悪いことしてない!』






すると光希のそっくりさんは笑いだした。






「お前やっぱ変わってねーのな」






光太郎がエレベーターのボタンを押した。

無言のままエレベーターがついた。






「真凛、友姫、いくぞ乗れ」






開くボタンを押しながら先にはいり

私と真凛をまつ光太郎。



真凛は先にエレベーターへ歩き出した。


私もついていこうとしたとき

また腕をつかまれた。



私にしか聞こえないような小さな声で

喋りかけてきた。






「俺の名前、平田涼夜」


『あ、私は、間城友姫!』


「知ってるつーの」


『え?なんで私がわかるの?』


「後で話がしたい」






え、私の質問完全無視じゃん!!






「おーい、友姫はやく乗りなよお」







真凛が私を大きな声でよぶ。






『はーい、いま行くね!』





光希のそっくりさん...いや、涼夜は私の手を

するりと離した。




私はエレベーターに乗り込み

ドアが閉まるまで私をみつめてくる涼夜と目を

まともに会わすことができなかった。





扉が閉じるのをただただ

心臓の音を感じながら待っていた。








.......









なんだろう、この気持ち。






私は涼夜とどこかで会ったことがある?






なんで私の名前をしってるの?


変わってないってなに...?


優雅もゆってた...笑顔が似合うって...





涼夜は私のなにを知っているんだろう。





、、、、、








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