遠恋
いきなり明日とか無理に決まってるじゃん!
「よし、お家まで送るから準備だ!」
私と真凛の話をスルーして芝田は紙を
丁寧におりたたみ
胸ポケットにしまい、立ち上がった。
『ちょ、勝手に決めないでよ!!』
「そうだよ、いきなり明日とか無理!」
そんなことを言う私達を
ニコニコしながら見つめてくる、芝田。
ほんとに嫌だ。
合宿なんてただ面倒なだけ。
去年も蚊に刺されるわ、暑いわ、大変だった。
合宿って、いわゆる、キャンプ。
「はやくしないと送らないぞー?」
『まって、まじで合宿行かないから!』
「あっそ。なら、家まで送らないでいいよな」
芝田先生はニヤリと笑う。
「よくない!暑いから送ってよ!」
『合宿の準備ないなら歩く時間あるだろ?』
あー、もう、芝田むかつく。
でもいま暑い思いして、帰るほうがまし!
合宿いったら、5拍6日、暑いじゃん!
なにがなんでもいかないから!
「今回はちゃんとしたホテルだから
美味しいご飯に、綺麗な部屋、涼しいホテル
もう最高だってのに、残念だなぁー」
.....
前言撤回。
なにそれ、聞いてないよー
真凛だって..目を輝かせてるし。
ね....
そりゃあさ、行くしかないでしょ!