遠恋
なつかしいな、光希との出逢い。
戻れるならば戻りたいけど、あんなツラい
思いはもうしたくないんだ。
.......
名前を探すって真凛がいいだしてから
入学式が終わり、教室に移動で
真凛とクラスが離れた私は憂鬱気味。
真凛は3組、私は4組。
体育は同じだから、まだましかな?
そう思いながら教室へ向かった。
席に座ると、すぐに寝た。
友達いないから寂しいもん。
周りからはザワザワ声が聞こえる。
小学校から荒れてるとか怖いよね
最近まで金髪だったみたいよ?
怖いね、友達もヤンキーだよね?
はぁ。もう、こんなに言われてるのか。
友達できそいにないなー。
普通に学校を楽しみたかったのに。
「おい」
誰かが私をつついた。
この声どこがで聞き覚えがあるよーな...
顔をあげてみると
そこにいたのはさっきの...男の人。
胸が今朝みたいにまたドキドキ騒ぎだだす。
『...な、なに?』
「お前って金髪だったんだ」
『え..あ、うん』
「今の方が似合ってると思うぜ」
そういって隣の席に座る。
『え、席..となり?』
「おう、なんか文句あんのか」
『いや..別に』
「お前名前はなんて言うの?」
『間城友姫だよ、そっちは?』
「俺は、川平光希。」
『光希かぁ、いい名前だね!』
「そうか?俺はきにくわねーけどな」
『そう?かっこいいじゃん』
そうゆうと、光希はにこっと笑う
そのとき、気づいた。真凛の言う通り
私は光希に一目惚れしてたんだなって。
「ん。俺いま名前好きになった」
『え?』
「光希って名前で良かった」
『あ、うん、そうだね?』
私は何をいってるかわからなかった。
でも、こんな風に話してるうちに仲良くなり
光希や光希の友達と私と真凛は
よくつるむようになった。
夏休みに海で、光希と光希の友達と真凛と私で
花火をしていた。
『光希、線香花火ちょうだい』
「ん。」
光希は私に線香花火をくれた。
私はこの日、光希に告白すると決めていた。
だから、みんなは場の空気をよんで
ジュース買いにいく。なんてゆって
ふたりっきりにしてくれた。
私は思いきって重い口を開いた。
『あのね「あのさ」
二人の声がかぶってしまった。
さきにゆってよ、なんて、ゆずりあいをして
たら光希は線香花火が先に落ちたひとから
話そう。と言った。
同時にろうそくにあてて、
静かにパチパチと音をたてる線香花火を
ひたすら見つめていた。
「あ」
光希から先に落ちてしまった。
「んじゃ、遠慮なく俺からゆうわ」
『うん』
「付き合って」
『.....え!?』
いま、付き合ってっていったよね?
「俺の女になれってこと」
そういって、私を見つめてくる。
涙が溢れる私を光希は抱き締めてくれた。
「答えは聞かなくてもわかってるから」
そう意地悪に笑って私の頬にキスをした。
それからは、光希とたくさん遊んだ。
でも
中2の11月15日、午後13時。
光希は帰らぬひとになってしまった。
交通事故だった。
私と待ち合わせの公園にくる途中に
スピードを出していた車に跳ねられていた。
病院に向かうと光希は痛々しいケガをしていて
酸素マスクをしていた。
私は泣きまくった。
こんなことになるならデートなんてしなければ
良かった。って何度も自分を責めた。
光希の手を握っていた私の左手に
温もりと感覚をを感じた。
手をみると、軽く握り返してくれる光希。
光希をふとみると、私をみて笑っていた。
「ゆ...き....」
いままで1度も聞いたことのない
か細い、優しい、壊れそうな声で私を呼ぶ。
『光希?大丈夫?死んだらだめだよっ!』
声が酷く震える。
「なくな...って...ゆ..き..しあわせ...に
なれ...」
そう言って、光希は涙を一筋長し
ゆっくりと目を閉じた。
ーーー光希。
冷たくなる光希の手をにぎり
傷のあった口に絆創膏をはってあげた。
恥ずかしいといってケガしても
つけてくれなかった、柄つきの絆創膏。
光希の口もとに貼ると
私は光希に優しくキスをした。
光希にファーストキスをあげたかった。
でも光希のくちびるは少し冷たくて...
綺麗な色ではなく、紫色っぽい色。
光希は誕生日プレゼントを私に
渡そうとプレゼントを持っていたらしい。
近くに箱が落ちていて手紙もついていた。
友姫へ
誕生日おめでとう
俺はお前と出会えて付き合えて幸せだ。
まだ中学生だから高いものは買えないけど
いつかは、もっといい指輪買ってやるから
その時は俺と結婚してくれ。
光希
.....
光希は最後に幸せになれって私に
ゆってくれたよね?
でもね、私は、光希以外の人を好きにならない
だからそんなこと言わないでよ。
天国で光希に会うまで私は光希を好きでいるよ
だから天国に私が来たときは...
強く抱き締めて、
もうどこにもいかないで、離れないで....
..._......