臆病な恋
「おはよー!」
雪音を見つけた瑠佳は後ろから抱きつい
た。
「お、おはよ…」
振り向いた雪音の顔は真っ青だった。
「ちょっと、大丈夫!?」
瑠佳は心配して声をかけた。
「昨日、なんとかチョコ作ったんだけ
ど…緊張してあんま眠れなかった……」
すると雪音たちの隣を透斗が通り過ぎた。
「…!!!」
雪音は体も表情も強ばっていた。
「……大丈夫?」
瑠佳は恐る恐る聞いてみると
「…う、うん!」
何とも言えない顔で雪音は頷いた。