臆病な恋



「……いいの?」




先ほどの春平と他の女子の会話を聞いていた雪音がたずねた。




「え、何が?」



「いや…私たちよりもそっちの班の方が楽しいんじゃないのかなーって」





私はヘタレだし、一花は割と人見知りす
るタイプだし、瑠佳は彼氏持ちだし…




そんなことを考えていると




「何で?
俺は黒川さんともう少し仲良くなりたいから全然うれしいけど?」



「え…?」




春平の言葉にどう反応していいか分からず戸惑っていると、



ニコッ



と、春平が笑顔を向けてきたので



ニコッ(というよりもヘラッ)



と、とりあえず同じように雪音も返しておいた。






< 121 / 232 >

この作品をシェア

pagetop