臆病な恋
「え、えーっと…どーしたの?」
雪音はおそるおそる聞いてみた。
すると、透斗はプリントを差し出して、
「これ、石原先生が渡しておいてって。
次の文化祭の集まりで使うんだってさ」
「そっか、ありがとね」
「…黒川さんのクラスは何やるか決まっ
た?」
西高の文化祭『いちょう祭』が1ヶ月後に迫っていた。
そのため、先日文化祭で何をやるかクラスで決めようとしたが…
「うーん、まだ決まってない…」