臆病な恋



「悪いんだけど、古典の教科書貸してくんない?」 





「あ、ああ、うん。わかった」





自分の机まで教科書を取りに行こうとすると、






「…それじゃ、黒川さん」





そう言って透斗が帰ってしまった。






「………?」
 




少し元気がなかったような…?



まあ、気のせいか…





「雪音まだー?」
 


 
「あーはいはい」






< 185 / 232 >

この作品をシェア

pagetop