臆病な恋



さらりと言う蒼太の顔を思わず凝視していた。




「…蒼太、大丈夫?」




「え?」




「だってこんな状態がいいなんて…
腕疲れるだけじゃん」




「……は?」





雪音の言葉に呆れかえる蒼太。





「……だったら」




蒼太はボソッと言い、





「…おわっ!」




雪音の腕を掴んで自分の方へ引き寄せ、


ギュッと抱きしめた。









< 209 / 232 >

この作品をシェア

pagetop