臆病な恋
雪音と蒼太の会話を聞いていて少し違和感を感じる瑠佳。
「てか、蒼太くん、1位じゃん!」
さすがだね、と言う晴奈に
「まあね!」
と、鼻を高くする蒼太。
蒼太は中学の頃から短距離が早く、母校である中学では未だに蒼太の100メートル走の記録を破られていないのだ。
「俺の走ってるとこ撮った?」
蒼太の問いに彩花が
「撮ってないから、今撮る?」
「え、俺1人で?」
寂しいじゃん、と言うので彩花が
「じゃあ、雪音が入ればいいんじゃん?」
「じゃー、撮るかい?」
と、雪音が聞くと
「将来、俺が有名になったらその写真で
自慢出来るぞ」
「有名になったらの話だけどね」