臆病な恋
雪音の唐突すぎる言葉に驚いていた。
あー……やっちゃったな
こんなにも透斗の近くにいたことがない
ので、嬉しさと焦りから頭が真っ白
になってしまったのだ。
何言ってんのこいつ、バカじゃねぇの、
って思われてるんだ…
お得意の被害妄想に走っていると
「今日は暑い…っていうか涼しい方
じゃない?
黒川さんっておもしろいね」
透斗の方を見ると
笑いをこらえているように見えた。
えー…っと、
なんかおもしろいこと言ったかな?
「ど、どーしたの??」
「いや、なんでもない」
ここで、透斗は隣へ行ってしまった。