臆病な恋



雪音の唐突すぎる言葉に驚いていた。




あー……やっちゃったな




こんなにも透斗の近くにいたことがない
ので、嬉しさと焦りから頭が真っ白
になってしまったのだ。




何言ってんのこいつ、バカじゃねぇの、
って思われてるんだ…




お得意の被害妄想に走っていると




「今日は暑い…っていうか涼しい方
じゃない?
黒川さんっておもしろいね」




透斗の方を見ると
笑いをこらえているように見えた。





えー…っと、
なんかおもしろいこと言ったかな?






「ど、どーしたの??」




「いや、なんでもない」




ここで、透斗は隣へ行ってしまった。





< 36 / 232 >

この作品をシェア

pagetop