臆病な恋
「…ありがとう!」
お礼を言いながら飴を受け取った。
「それじゃ、気をつけてね」
「あ、待って!」
行ってしまいそうになる
透斗を引き止めた。
「なに?」
「……部活、がんばってね!」
透斗はピースをしながら
「さんきゅ」
そう言うと、元の場所へ行ってしまった。
体育教官室で用を済ませ、体育館を出ようとした時、透斗ががんばって練習している姿が見えた。
雪音は心の中で、
がんばれ…!
と呟いた。