臆病な恋
「……じゃー、私レモンティーで!」
雪音が注文したが、瑠佳は博文に見惚れていたのでそれどころではないらしい。
瑠佳、注文は?と雪音が促すと
「あ、ちゅ、注文ね!!」
と、慌て出す始末だ。
「私はオレンジジュースで…」
顔を下げ、少し照れながら言った。
注文を聞いた博文は行ってしまった。
「…ちょっと!
見惚れてるだけじゃなくて話しなよ!!」
雪音が指摘すると
「そんな話せないよ…」
情けない声で瑠佳は訴えた。
「もぉー…しょうがないな」