臆病な恋



「…というか、黒川さん」




「はい?」




「…今、誰と───…」




透斗が何かを言おうとしたとき




「………ねぇ、透斗ぉ」




電話の後ろから声がした。



しかも甘えるような女の声。





女の子と一緒だったんだ────…





「ちょっ、今電話中だから…」




透斗は一緒にいる女の子に言っているようだ。





クリスマスイブだもんね、
誰といようと私には関係ないもんね…






 


< 86 / 232 >

この作品をシェア

pagetop