延命師 炎治 (のばしや えんじ)
序
それはありそうであり得ないことから始まる・・・・・・
完全な無の世界から地球の重力に引きつけられた小さな石。
天から舞い降りた小さな小さな火の玉は少年の額に落ちる・・・
[エレベーターに乗っているような感覚・・・いや、もっと早い・・・]
すると白い光に包まれ意識を失う。
気が付くと水の流れる音、閉じていたまぶたをゆっくりあけると灰色の空が広がっている・・・ここは・・・なにもわからぬまま起き上がってみるとそこには不可思議な世界が眼に映る。宙に浮く地面に水・・・それがいくつも・・・上下の区別がつかないような変な気持ちになる。自分という一個体がわからないようでわかるおかしな世界だ。
歩き始める・・・
大きな川が行く手を遮る。
[ジャランジャラン]と音が聞こえてくる・・・音の方へ眼をやると一人の御坊さまらしい何かがこちらに向かって来た。顔は笠で隠れて見えないが体の周りが神々しく光っている。両脇には小さな子ども?光でよく見えないが赤い炎のような人型に見える。もう片方は蒼い水をまとった子のように見える。
話しかけようとしたが声が出ない・・・体も動かない・・・
すると囁いたような声が聞こえてくる。
[君は面白い・・・君は面白い・・・]
御坊さまの光っている手が頭の中に入・・・る・・・
ひと気のない場所にいた少年は誰にも助けられないまま倒れていた・・・
頭に痛みを感じるが少し血が出ている程度で大したことはなさそうだ。
しかし目の前をおかしな生き物?がなにか言い合ってい・・・る・・・
これは延命士とよばれる者の奇妙な記憶の断片・・・小さな・・・そして大きな始まりでしかない・・・
完全な無の世界から地球の重力に引きつけられた小さな石。
天から舞い降りた小さな小さな火の玉は少年の額に落ちる・・・
[エレベーターに乗っているような感覚・・・いや、もっと早い・・・]
すると白い光に包まれ意識を失う。
気が付くと水の流れる音、閉じていたまぶたをゆっくりあけると灰色の空が広がっている・・・ここは・・・なにもわからぬまま起き上がってみるとそこには不可思議な世界が眼に映る。宙に浮く地面に水・・・それがいくつも・・・上下の区別がつかないような変な気持ちになる。自分という一個体がわからないようでわかるおかしな世界だ。
歩き始める・・・
大きな川が行く手を遮る。
[ジャランジャラン]と音が聞こえてくる・・・音の方へ眼をやると一人の御坊さまらしい何かがこちらに向かって来た。顔は笠で隠れて見えないが体の周りが神々しく光っている。両脇には小さな子ども?光でよく見えないが赤い炎のような人型に見える。もう片方は蒼い水をまとった子のように見える。
話しかけようとしたが声が出ない・・・体も動かない・・・
すると囁いたような声が聞こえてくる。
[君は面白い・・・君は面白い・・・]
御坊さまの光っている手が頭の中に入・・・る・・・
ひと気のない場所にいた少年は誰にも助けられないまま倒れていた・・・
頭に痛みを感じるが少し血が出ている程度で大したことはなさそうだ。
しかし目の前をおかしな生き物?がなにか言い合ってい・・・る・・・
これは延命士とよばれる者の奇妙な記憶の断片・・・小さな・・・そして大きな始まりでしかない・・・