殺戮都市
「おいコラ!テメェら!逃げるんじゃねぇ!!」


「う、うるせぇ!!だったらあんたがやれば良いだろ!」


手下は所詮仲間じゃないって事か。


俺と斎藤を避けるように逃げ出した手下達。


この場に残ったのは、俺と斎藤。


そして明美さん。


「チッ!使えねぇ……おいガキ。強くなったのはテメェだけだと思うなよ?テメェを殺す為に俺も武器を強化したんだよ。星4レアのレベルMAXの強さを味わってみろや!!」


自信が身体から溢れ出ているようで、放心状態で地面に座る明美さんの隣から、こちらに向かって歩き出す。


「だったら……最初からお前が来いよ!いつもいつも関係のないやつを巻き込んで!!お前なんて消えてしまえ!!」


こいつだけは許す事が出来ない。


レベルMAXであろうが関係ない。


俺はこいつを殺す。


強くそう思って、斎藤に向かって駆け出した。


それを迎え撃つように斎藤も駆け出して。


轟音を上げながら、斎藤の拳が俺に襲い掛かった。


さっき戦った時とは比べ物にならない程の迫力がある。


だけど……俺は、その拳を叩き落とすように、両手で握り締めた日本刀を振り下ろした。
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