殺戮都市
どうして俺は明美さんを殺したんだ。
あのまま放っておいたら、怪物に喰われるか、戦闘が始まってすぐに東軍の人間に殺されると思ったからか。
どうせ死ぬなら、俺が殺らなくても良かったんじゃないかと思いながら、奈央さんの亡骸を抱き上げた。
きっと……許せなかったんだ。
斎藤も、明美さんも。
奈央さんをこのままにしておけば、いずれ怪物に喰われてしまう。
そうなれば、奈央さんもまた怪物となってしまうだろう。
それは……嫌だ。
新崎さんがそうだったように、どこかのビルに亡骸を置いておけば怪物に喰われる事はないかもしれないな。
そう考えて、どこか適当なビルを探そうと振り返った時だった。
「あれ?真治君!?真治君かい!?どうしてここに……ああ、死んじゃったのかい?」
そう言えばここは……この人と前回別れた場所に近いんだった。
バーコードが、再び俺の前に現れて不思議そうにこちらを見ていたのだ。
「おっさん……また会うとは思わなかった」
「それはこっちのセリフだよ。真っ赤だから一瞬誰だか分からなかったけどね」
あのまま放っておいたら、怪物に喰われるか、戦闘が始まってすぐに東軍の人間に殺されると思ったからか。
どうせ死ぬなら、俺が殺らなくても良かったんじゃないかと思いながら、奈央さんの亡骸を抱き上げた。
きっと……許せなかったんだ。
斎藤も、明美さんも。
奈央さんをこのままにしておけば、いずれ怪物に喰われてしまう。
そうなれば、奈央さんもまた怪物となってしまうだろう。
それは……嫌だ。
新崎さんがそうだったように、どこかのビルに亡骸を置いておけば怪物に喰われる事はないかもしれないな。
そう考えて、どこか適当なビルを探そうと振り返った時だった。
「あれ?真治君!?真治君かい!?どうしてここに……ああ、死んじゃったのかい?」
そう言えばここは……この人と前回別れた場所に近いんだった。
バーコードが、再び俺の前に現れて不思議そうにこちらを見ていたのだ。
「おっさん……また会うとは思わなかった」
「それはこっちのセリフだよ。真っ赤だから一瞬誰だか分からなかったけどね」