殺戮都市
「分かってるってちょっと待て……えっ?なんだ……」


南軍を選択して、決定した俺の目に、妙な物が映る。


スマホの画面が、渦を巻いたように歪んで……それは画面を飛び出して俺の手も歪みが生じ始めたのだ。


目が……おかしくなった?


最初に思ったのはそれ。


だけど、今まで何をしてもこんな事にはならなかったのに。


もしかして、このサイトのせいなのか?


ゲームなんかじゃなくて、悪質な催眠アプリとか……なんて考えているうちに、俺が見ている世界全体が歪む。


椅子に座っているけど、何かに掴まっていないとその姿勢すら維持出来ないほどに。


「あ、ああ……なんだよこれ!!」


「え!?ど、どうしたの?何を……」


世界が歪んで、理沙の声も聞こえなくなってしまった。


その渦の中心から光が広がる……。


俺はその光に包まれて、頭の中が真っ白になる感覚に襲われた。


身体中の力が抜けて、眠りに落ちて行くという事が、ハッキリと分かったのだ。


何が起こったのか分からない。


でも、意識を失う前に、俺の目に映った文字だけは覚えている。













『殺戮都市バベルにようこそ!』












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