殺戮都市
怯えている……。


怪物三匹をあっさりと殺した俺を、この三人はまるで敵でも見るかのような目で。


「一応……最高レアの武器ですから。それよりも、どうしてこんな場所にまで怪物が来ているんですか」


俺の言葉を聞いて、少しだけ警戒が解けたみたいだ。


訓練したとか、修行を積んだとか言われるよりも、凄い武器を持っていると言われた方が納得するもんだ。


人の努力なんて知らないけれど、武器は間違いなくそこに見えるのだから。


「キミは知らないのか?……そうだな、こんな街だ。最近来たのなら分からなくて当然かもしれないな」


まあ、確かにこの街に来てそんなに長くはないけど、これほど怪物が当たり前のように闊歩している状況は初めて見るんだけど。


ずっと夜が続く街。


時間の感覚なんて無くて、何日経過したのかも分からないけど、俺が死んで復活するまでに少し日数が経ったのだろうなと考えていた。


「東軍のキングが破壊されたのが一月前。その後、南軍が西軍のキングを破壊したんだけどね……そこから、街に怪物が溢れるようになったんだよ」


中年男性が言ったその言葉に、俺は耳を疑った。
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