殺戮都市
それでも、こうして俺に協力しようとしてくれるおっさんの存在はありがたかった。


思えば、初めて出会った時から今までずっと、おっさんは俺の味方でいてくれた。


どこにいても、南軍から離れても、俺を責める事をせずに。


「大丈夫、そうならないようにするから」


そう約束して、しばらく話した後おっさんとの通信は終了。


どれだけの人を率いて来てくれるかは分からないけど、数は問題じゃない。


戦えるやつを探してるわけだから、量より質だ。


「……ダメね。来てくれるのは木部ちゃんの所だけだわ。こんな時くらい、私怨は忘れて協力してくれても良いのに」











いや、木部が来るのかよ!


あいつが一番そう言うの執着してそうなのに。


大丈夫かな……。


「こっちは何とかなりそうです。南軍の知り合いが星5レアの槍を持ってて、その人が協力してくれるそうです」


大山田の言葉で暗くなった二人の表情が、パアッと明るくなる。


これで少なくとも星5レアが三人。


明美さんも俺の恨みなんか忘れて来てくれれば……四人になるんだけどな。


「槍か……葉山の武器だな。これで少しは攻略の可能性が上がったってわけだ」
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