殺戮都市
「おいおい、何急に止まってんだよ!もうちょっとで勝てたのに!」


「真治、今のが最後の100円だろ?惜しかったなー」


耳元で聞こえたその声と、騒がしい辺りの音で、俺はハッと我に返った。


ここは……ゲームセンターで、俺がゲームをしているのを、友達の祐介と航平が見ている。


これは……どういう状況なんだ?


確か俺があのアプリを開いた時、教室にいて……それなのに今はゲームセンターで遊んでいる。


「え?ああ、ちょっとぼーっとしてて」


席を立ち、ポケットからスマホを出して画面を確認すると……あの日から、随分時間が経っていたんだなというのが分かる。


約二ヶ月……俺があの街で過ごしたであろう時間が、元の世界でも同じように流れていたんだ。


俺の中に別の何かがいて、いつもと変わらないように生活していたって事か。


あの街に、俺よりも早くに行っていたのに、普通に生活していた理沙のように。


そう考えると……この二人だって本物かどうか分からないという無気味さがあるよな。


そんな事を考えながら、あの日この携帯電話に届いたゲームの招待メールを探した。
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