殺戮都市
約束
ー半年後ー

バベル東軍


真治が死んだ人達を生き返らせる選択をして、壊滅した軍が復活した。


人々は何が起こったか理解出来ずにいたが、それでも生きている喜びと同時に、これまで以上の恐怖を感じて日々を生きていたのだ。


「くそっ!囲まれた……優は亜美と理沙を連れて逃げろ!ここは俺が何とかするからよ」


「逃げるってどこに!?こんな化け物がいたら逃げられないっての!」


キングの位置が変わった東軍で、葉山達は移動を繰り返し、ポーンの上位種に囲まれて逃げ場を失っていた。


それでも、三人だけは死なすまいと、やる気のない葉山ですら本気にならざるを得ない状況。



絶体絶命。


このまま怪物達の餌食になる事は明白だった。















「今まで良く生きていたな、葉山」
















その声と共に、葉山達を追い詰めていた怪物の首が次々と刎ね飛ばされて行く。


何が起こったのか、全く分からないと言った様子で倒れる怪物達を見る葉山達。


その向こう側から現れたのは……。














「あーあ、もっと強いやつと戦いたいよな。何で私がこんな雑魚を相手にしなきゃならないんだよ」


日本刀をブンブンと振り回して刀身の血を振り払う狩野と、ハンマーを肩に担いだ中川と、黒いライダースーツを身に纏った女性だった。
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