殺戮都市
「え、恵梨香さん!!と……後は誰?」
助けてもらったお礼も言わず、声を上げたのは優。
満面の笑みを浮かべて、亜美がライダースーツの女性に駆け寄る。
「北軍の奴らが揃って……俺達を殺しにでも来たのか?全く、暇なやつらだな」
「そのやる気のない感じ、私に負けた時と何も変わってないね。でもハズレ。あんたなんか殺しても面白くないから」
過去に、二人は戦った事がある。
その時は狩野が勝利したのだが、お互いに気にしている様子がない。
「少年から命をもらったんだ、私も、お前達も。北軍だ東軍だと言っている場合じゃない。私達は協力するべきなんだ。かつて、軍の垣根を無くしてあの塔を登った時のように」
怪物の骸を超え、亜美の頭を撫でた恵梨香がそう言った。
「少年……真治か。まあ、あんたが言うなら敵じゃないって信じてやるよ。だけどどうする?あんた達の後をつけて、もっととんでもないやつが後ろにいるみたいだけどよ」
フッと苦笑し、葉山が指差した狩野達の背後。
そこには、鎧を身に纏ったナイトが、彼らを追い詰めるように迫っていたのだ。
袋小路で逃げ道のない場所。
戦うにしても、十分な広さではなかった。
助けてもらったお礼も言わず、声を上げたのは優。
満面の笑みを浮かべて、亜美がライダースーツの女性に駆け寄る。
「北軍の奴らが揃って……俺達を殺しにでも来たのか?全く、暇なやつらだな」
「そのやる気のない感じ、私に負けた時と何も変わってないね。でもハズレ。あんたなんか殺しても面白くないから」
過去に、二人は戦った事がある。
その時は狩野が勝利したのだが、お互いに気にしている様子がない。
「少年から命をもらったんだ、私も、お前達も。北軍だ東軍だと言っている場合じゃない。私達は協力するべきなんだ。かつて、軍の垣根を無くしてあの塔を登った時のように」
怪物の骸を超え、亜美の頭を撫でた恵梨香がそう言った。
「少年……真治か。まあ、あんたが言うなら敵じゃないって信じてやるよ。だけどどうする?あんた達の後をつけて、もっととんでもないやつが後ろにいるみたいだけどよ」
フッと苦笑し、葉山が指差した狩野達の背後。
そこには、鎧を身に纏ったナイトが、彼らを追い詰めるように迫っていたのだ。
袋小路で逃げ道のない場所。
戦うにしても、十分な広さではなかった。