色のない世界
もう何にも言えなくて、そのまま医院長室を出た。

まだ話が終わってないと、父は大きな声で言っていたけど、自分の言う事を信じてくれない人と話をしても意味がないと思い、足を止める事はなかった。


これから、私と家族の間に溝ができた。

何かが起こった時、亜美が自分じゃないと言ったら、それをしたのは私。

全部、私。

悪いのは全部、全部、私。

最初は、あの時みたいに否定していたけど、次第にしなくなった。


諦め…


何を言っても信じてもらえないのなら、否定した所で何の意味もない。

そうでしょう?


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