色のない世界
「どうした?」
琉に声をかけられて、我に返った。
「ううん、何でもない」
「そうか?だったら、いいけど…ところで、お前の好きなもんって何だ?」
「好きなもの?うーん、何だろ?考えた事ないなぁ」
「はぁ?寂しい奴だな、好きなもんもないのかよ」
「そんな事言われても…」
「まぁ、いいや。お前、そろそろ帰れ」
「あっ、そうだね。暗くなってきたし…」
「それと、明日は検査とかでバタバタしてるから来ても相手してやれないから来るなよ?」
「検査?そっか、分かった」
「じゃあな」
「うん。また来るね」
「…ほら、さっさと行け」
これが私が琉と交わした最後の会話になった。
.
琉に声をかけられて、我に返った。
「ううん、何でもない」
「そうか?だったら、いいけど…ところで、お前の好きなもんって何だ?」
「好きなもの?うーん、何だろ?考えた事ないなぁ」
「はぁ?寂しい奴だな、好きなもんもないのかよ」
「そんな事言われても…」
「まぁ、いいや。お前、そろそろ帰れ」
「あっ、そうだね。暗くなってきたし…」
「それと、明日は検査とかでバタバタしてるから来ても相手してやれないから来るなよ?」
「検査?そっか、分かった」
「じゃあな」
「うん。また来るね」
「…ほら、さっさと行け」
これが私が琉と交わした最後の会話になった。
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