色のない世界
「……死ぬの?」


「えっ?!」
声がしたので振り返った。



振り返った先には車椅子に乗った男の子が居た。

「死ぬの?」

「いや…そんなんじゃない」

「そっか…」

「そっかって止めないの?」

「?何で?だって死なないんでしょ?」

「…普通、疑うでしょ?
嘘だとは思わないの?」

「さぁ…分からない。
でも、死のうとしてるからって会ったばかりの俺に止める権利ないし…
それに死にたきゃ死ねばいいよ?」

「なっ!」

「まぁ、死んだって自分の体が無くなるだけで今の状況が変わるわけじゃないからね。
だから、よく考えた方がいいよ」


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