色のない世界
「あんた…冷たいね」

「そう?俺は親切な奴の方が、よっぽど胡散臭いと思うけど」

「……」

「納得したんだ?
そりゃ、よかった」

「あんた…ここに入院してるの?」

「まぁ〜ね」

「名前は?」

「人に聞く前に自分から言えば?」

「(ムカつく)そうだね…
私、友香(トモカ)」

「俺、琉(リュウ)」

「あのさ…
話してるんだから、話してる人の方見なよ!」

「へぇ〜。
そんな事気にするんだ
意外…」

「あんた、本当に失礼な奴だね」

「はは。ごめん、ごめん」
そう言って琉が笑った姿を見て、私は不覚にもカッコイイと思ってしまった。


.
< 3 / 230 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop