恋バナ
沙羅は雅之を見上げると、潤んだ瞳と、ナミダの跡が残るその顔をを相手に向けて、微かに首を振った。


雅之は、『キュン』という音が私に聞こえそうなくらい、沙羅の顔を見つめて頬を上気させながら、ホッとしたのか、沙羅の栗色の髪を撫で始めた。



おいおいさっきまでの勇ましさはどこに行っちゃったわけー…!?

『ごめんね…。俺沙羅の事マジで分かってなかったよな。』


『本当にごめんなー…。』



まだ謝ってるよっ!?(笑)


口の中の笑いを小さくかみ殺した。




面白いのかバカバカしいのか分からなくなってきたところで、私は、テーブルと同じ色の軽いイスを、後ろにずらしながら立ち上がった。
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