サヨナラと秘密を用意して。


「酔い冷まししながら、花火持って海に行こうよ!!」

「いいね。じゃあドンキで買って行こうか」


ドンキでたくさんの花火とお水を買って海までタクシーで行った。


「これからやろうよー!!」

「あお酔い過ぎ」

「陸だってそうじゃない」


子供に戻ったように大はしゃぎで遊んだ。

打ち上げ花火までして、たくさん買ってきた花火も
もう線香花火だけになってしまった。

線香花火をしながら、儚いなぁと、
線香花火と自分達を重ねてしまった。

いつかは終わるのだ、と。

悲しくなって、何も言わずに陸に抱きついた。


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