サヨナラと秘密を用意して。


部屋に戻ると、陸が慌てていた。

「陸、携帯見たんでしょう?」

「...うん。春って誰?」

「友達だよ」

「そっか...」


その日の陸は激しく何回も求めてきた。
もうわかっていた。
疑われているのだと。

でも、体の付き合いは今は一切ない。

陸にも奥さんがいるのだから、これ位の秘密があっても
あたしはいいと思っていた。

でもこれが後々、めんどうな事になるとは
この時点のあたしには考えもつかなかった。



< 77 / 96 >

この作品をシェア

pagetop